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官職:八省:

兵部省

(最終更新日:97.07.05

 − 目次 −




 

兵部〔ひょうぶ〕


武官の人事、諸国の兵士、その他軍事一切を担当する役所で、『隼人司』を支配します。
(※1872年、陸海軍両省の設置と共に廃止されるまでずっと存続します。)

かつては、『兵馬〔ひょうめ/ひょうま〕『造兵〔ぞうひょう/ぞうへい〕『鼓吹〔くすい〕『主船〔ふね〕『主鷹〔たか〕の5司も支配していましたが、平城天皇の代に『兵馬司』は『左右馬寮』に併合され、宇多天皇の代に『造兵司』『鼓吹司』が『兵庫寮』に併合され、その後、『主船司』『主鷹司』は廃止となりました。(※「大宝令・養老令」参照)

和名は『つはもの〔つわもの〕のつかさ』です。


 

● 管轄


  右弁官局 → [兵部省] → 隼人司〔はやとし〕

 

● 兵部省職員構成


  卿→ 大輔(1名)→ 大丞(1名)→ 大録(1名)→ 史生→ 書生→ 省掌→ 使部
     権大輔(1名) 少丞(2名)  少録(3名)
     少輔(1名)
     権少輔(1名)

     烽火野守(諸国にそれぞれ、烽長(2名)→ 烽子(4名))

 

● 兵部省四部官(四等官・四分官)


 ・ カミ

『卿〔きょう〕

正四位下


 ・ スケ

『大輔〔たいふ〕

正五位下

『権大輔〔ごんのたいふ〕


『少輔〔しょう〕

従五位下

『権少輔〔ごんのしょう〕


 ・ ジョウ

『大丞〔たいじょう〕

正六位下

『少丞〔しょうじょう〕

従六位上


 ・ サカン

『大録〔だいさかん〕

正七位上

『少録〔しょうさかん〕

正八位上


 

○ 『兵部卿』


京及び地方の武官の名簿・考課・選叙・位記、兵士以上の名簿、朝集使・仮使・禄賜・兵士の差発、兵器・儀仗・城隍・烽火を担当します。

官位相当は正四位下の職ですがだいたいは公卿(つまり三位以上)の兼任職になっており、皇族が任じられることもあります。(「兵部卿の宮」などと言われている場合は皇族が務めています。)定員は1名。


 

● その他の職員

 

○ 『烽火野守〔とぶひののもり〕


諸国に置いてあり、それぞれ『烽長〔ほうちょう〕』2名、『烽子〔ほうし〕』4名で烽火の管理をしました。烽火野守=烽長・烽子です。

【烽火〔とぶひ〕】=狼煙〔のろし〕のことで、昼は煙、夜は火を使って、軍事上の信号としました。





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