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武官の人事、諸国の兵士、その他軍事一切を担当する役所で、『隼人司』を支配します。
(※1872年、陸海軍両省の設置と共に廃止されるまでずっと存続します。)
かつては、『兵馬〔ひょうめ/ひょうま〕』『造兵〔ぞうひょう/ぞうへい〕』『鼓吹〔くすい〕』『主船〔ふね〕』『主鷹〔たか〕』の5司も支配していましたが、平城天皇の代に『兵馬司』は『左右馬寮』に併合され、宇多天皇の代に『造兵司』『鼓吹司』が『兵庫寮』に併合され、その後、『主船司』『主鷹司』は廃止となりました。(※「大宝令・養老令」参照)
和名は『つはもの〔つわもの〕のつかさ』です。
右弁官局 → [兵部省] → 隼人司〔はやとし〕
卿→ 大輔(1名)→ 大丞(1名)→ 大録(1名)→ 史生→ 書生→ 省掌→ 使部 権大輔(1名) 少丞(2名) 少録(3名) 少輔(1名) 権少輔(1名) 烽火野守(諸国にそれぞれ、烽長(2名)→ 烽子(4名))
正四位下
正五位下
従五位下
正六位下
従六位上
正七位上
正八位上
京及び地方の武官の名簿・考課・選叙・位記、兵士以上の名簿、朝集使・仮使・禄賜・兵士の差発、兵器・儀仗・城隍・烽火を担当します。
官位相当は正四位下の職ですがだいたいは公卿(つまり三位以上)の兼任職になっており、皇族が任じられることもあります。(「兵部卿の宮」などと言われている場合は皇族が務めています。)定員は1名。
諸国に置いてあり、それぞれ『烽長〔ほうちょう〕』2名、『烽子〔ほうし〕』4名で烽火の管理をしました。烽火野守=烽長・烽子です。
【烽火〔とぶひ〕】=狼煙〔のろし〕のことで、昼は煙、夜は火を使って、軍事上の信号としました。