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宮内省配下の小寮で、『おほひ〔おおい〕づかさ』『おほひ〔おおい〕のつかさ』などとも言い、神事・仏会その他宴会などの際の調理、諸司の食料、また諸国から収納される米に関することを担当します。
配下に宮内省の史生が関与する「供御院」(後述)があります。
【大炊】=【大飯】おほいひ〔おおいい〕が転じたもので、調理のことを言います。
右弁官局 → 宮内省 → ▲ 木工寮 △ 大炊寮 → 供御院 △ 主殿寮 △ 典薬寮 △ 掃部寮
頭(1名)→ 助→ 大允→ 大属→ 史生→ 大炊部 権助 少允 少属 供御院預(=宮内省史生)
従五位下
従六位上
従七位上
従七位上
従八位下
大初位上
白米・雑穀の配給、及び、諸司の食料について担当し、天皇の料地なども支配する(ので、なぜか役得が多いらしい(^^;)職です。定員は1名。
時代が下ると、大外記の兼任職となり、中原氏の世職となります。
供御として畿内の料地(官田)から収納した稲穀を取り扱う所で、米を納める「米倉」や、糒〔ほしいい〕を納める「御倉〔みくら〕」を管理します。
大炊寮に属する役所(事務所といった方が適当かな)ですが、その上の役所である宮内省の史生が『供御院預〔あずかり〕』として支配しています。
【供御〔くご〕】=主に天皇の飲食物を指して言いますが、上皇・中宮(皇后)・東宮(皇子)の飲食物を指しても用い、いわゆる武家時代になると、将軍の食事を指しても用いるようになります。